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スポーツで怪我をしたら最初に行くのは整形外科?整骨院?

2024.11.29

こんにちは。SOL整形外科の内田です。このコラムでは、患者さんやそのご家族から寄せられる質問に、整形外科医の視点でお答えしています。今回のご質問はスポーツで怪我をしたら最初に行くのは整形外科?整骨院?。Q&Aをぜひご覧ください

 

 

 

質問:

整形外科と整骨院の違いについて教えて下さい。子どもがスポーツで怪我をしたときに最初にいくのはどちらがいいですか。理由も知りたいです。

回答:

ご質問ありがとうございます。スポーツで怪我をしたときに、整形外科と整骨院どちらに行ったらいいか、という質問ですね。理由を含めて、公平に説明させていただきますね。

整形外科と整骨院は、どちらも体の痛みや怪我の治療に関わりますが、それぞれに役割や治療方法が異なります。

 

整形外科とは

整形外科は、医師が診察と治療を行う医療機関で、特に骨、関節、筋肉、神経などの運動器の障害や怪我を診断し、治療を提供します。

整形外科医は、レントゲンやMRIなどの検査を用いて、正確な診断を行い、必要に応じて薬物治療、リハビリテーション、手術などを行います。

また、骨折や捻挫など、怪我の重症度に応じた医療的な対応が可能です。

 

MRI・CTスキャンのイラスト(健康診断)

整骨院とは?

整骨院(または接骨院)は、柔道整復師という国家資格を持った施術者が、主に捻挫、打撲、脱臼、筋肉の損傷などの外傷に対するケアを行う施設です。

整骨院では、骨や筋肉について、手技療法や物理療法(温熱療法や電気治療など)を使って、痛みや不調を緩和します。

整骨院では骨折や脱臼の応急処置は行えますが、診断や医薬品の処方、手術などはできません。

 

接骨院のイラスト

子どもがスポーツで怪我をした場合に最初に行くべきなのはどちらか?

子どもがスポーツで怪我をした際、最初に整形外科に行くことをお勧めします。その理由は、以下の通りです。

  1. 怪我の正確な診断ができる

スポーツでの怪我は、見た目では軽い捻挫や打撲と思われる場合でも、骨折や靭帯損傷が隠れていることがあります。

整形外科では、レントゲンやMRIなどの画像検査を行い、正確な診断を行うことができるため、怪我の状態を的確に把握し、適切な治療計画を立てることができます。

  1. 必要に応じた医療処置が可能

整形外科では、診断に基づいて、必要に応じてギプス固定、投薬、手術などの治療が可能です。

特に骨折や靭帯損傷の場合、早期の適切な治療が必要となり、整形外科医による処置が重要です。

また、怪我が重い場合や長期にわたるリハビリが必要な場合にも、整形外科がトータルで治療をサポートできます。

  1. 他の問題がないかチェックできる

スポーツによる怪我には、骨、関節、筋肉だけでなく、神経の損傷などが関わる場合があります。

整形外科では、幅広い知識と診断ツールを使って、怪我の全体像を把握し、見逃しがちな合併症にも対応できます。

 

整骨院が役立つ場合

整骨院も、特に捻挫や軽い打撲、筋肉の疲労回復などにおいては、非常に役立つ施設です。

柔道整復師による手技療法やリハビリケアは、怪我後の回復を促進し、スポーツ復帰をサポートする重要な役割を担っています。

また、子どものスポーツ活動中の体の歪みや軽い不調を整骨院でケアすることは、怪我の予防やパフォーマンスの向上につながることもあります。

整形外科で診断を受けて大きな問題がないとわかったら、日常的なコンディショニングや慢性的な痛みについて、整骨院に相談することも良いと思います。

まとめ

子どもがスポーツで怪我をした場合、まずは整形外科に行って正確な診断を受けることが大切です。

整形外科では、検査や診断、治療を包括的に行えるため、怪我の程度に応じて最適な対応が可能です。

その後、回復段階やリハビリにおいては、整骨院のサポートを受けることが、より早い回復や体の調整に役立つ場合があります。

 

理学療法士のイラスト

 

整形外科と整骨院はそれぞれ役割が異なりますが、どちらも体の健康や怪我の治療において大切な役割を担っています。

上手に併用することで、子どもが怪我からスムーズに回復し、再びスポーツを楽しめるようにサポートできるでしょう。

 

 

 

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